今の時代、スマートフォンの普及により、誰もが手軽に写真を撮影することができます。
現在私は3台のデジタルカメラを所有しており、それぞれタイプの異なる3台となっております。

今回はその中で①画質が良い②デザインが良い③携帯性が良い、と3拍子揃った超お勧めデジカメをご紹介します。
ズバリ旅行に持って来いのカメラです。このカメラを相棒にすれば気分が上がり、お出かけが楽しくなること間違いなしです!

その名は富士フイルム、X100F

富士フイルムHPより

まずはこのカメラの特徴を簡単にご説明しましょう。あくまで「特長」ではなく「特徴」になりますので他に比べて優れている部分ではなく、他に比べて目立つ部分ということになります。

レンズが交換できない&ズーム機能が無い

まず最初にお伝えしないといけないのは、「レンズが交換できないカメラ」俗にいうコンデジのジャンルに属するデジカメだということです。そしてレンズはなんと「単焦点レンズ(=ズームできないレンズ)」となっております。

レンズの焦点距離は約35㎜(フルサイズ換算)です。スマートフォンのカメラの焦点距離がだいたい28㎜(フルサイズ換算)がスタンダードになっておりますので、スマートフォンのカメラよりもやや画角が狭いレンズということになります。

ダイヤル操作がメイン

富士フイルムHPより

上の写真をご覧になり、若干引かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?そうですこのカメラには一般のデジタルカメラにあるような、各種のシーンに応じた撮影モードというものが存在しません。少々難しい話になりますが、写真の露出を決める要素である、「絞り」「シャッタースピード」「ISO感度」もすべてダイヤルで自分で決めます。実はカメラの知識を求められる部類のカメラになっております。

「私にはちょっと…」と思われた方、大丈夫!3つのダイヤルをすべて「A」に設定することで「フルオート」で撮影することができます。

唯一無二のファインダー(アドバンスト・ハイブリッドビューファインダー)

富士フイルムHPより

「富士フイルムはよくこんなものをわざわざ作ったな」と非常に高い評価をいろんな意味で受けている機能です。その名も「アドバンスト・ハイブリッドビューファインダー

このタイプのファインダーは「レンジファインダー」と呼ばれるものなのですが、なんと素でファインダー越しに被写体を見る(光学ファインダー)ことができますし、ワンタッチでファインダーの中に液晶画面を表示し、撮影後の状態を確認したまま撮影をする(電子ビューファインダー)こともできるのです。

こんなものが実際必要なのかどうかという議論は置いておきまして、好きな人にはたまらない機能であると言えるでしょう。ある一定数以上のカメラ好きの人間の所有欲は、確実に満たされるでしょう。私も満たされています。無理にでも使いたくなる機能です。ご興味のある方は上のリンクから富士フイルムのサイトで詳しくご確認ください。

その他の特徴

上記に挙げた3点が主な特徴になりますが、その他のお伝えしたい特徴は下記の通りです。

・NDフィルター内蔵(詳しくはこちら
・1/32000秒の超高速電子シャッター(詳しくはこちら
・フィルムシミュレーション(詳しくはこちら
・豊富な拡張性とアクセサリー(詳しくはこちら

レンズ一体型ゆえに可能となる、専用ボディーに調整された至福のレンズ

まず簡単にレンズのお話をします。レンズには大きく分けて2種類、焦点距離(画角)の変わるズームレンズと焦点距離(画角)を変えられない単焦点レンズがあります。下記はよくあるズームレンズと単焦点レンズになりますが、一般的に言われる特徴について明記しています。

レンズの種類 焦点距離 特徴
ズームレンズ 24-105mm F4.0 長所:広角から望遠までカバーする範囲が広いので便利である
短所:全部の距離においてレベルの高い画像となるには、高度な技術力が必要であり、単焦点レンズには画質が劣る
単焦点レンズ 50mm F1.8 長所:一つの距離の画質を徹底的に調整できるので、高画質
短所:一本のレンズでは対応できない状況は多々あるので、レンズ交換が必要

簡単に書きましたが、要は一方の長所はもう一方の短所、一方の短所はもう一方の長所というわけです。

X100Fは単焦点レンズですので、どうしても対応できる被写体に限界があります。がX100Fに搭載されたレンズは、高画質の単焦点レンズ。しかもレンズ一体型の専用レンズですので、さらにボディーと専用のチューニングがされています。

レンズ交換式のカメラとレンズには、当然愛称というものがあります。ボディーとレンズの製造時期の違いも当然あります。どちらかが製造され世に送り出された時にはもう一方がまだ存在していなかったということはよくあります。ボディーにくっつくレンズだからといって、どれもこれもベストな組み合わせになるとは限りません。写り以外にもオートフォーカスの速さだとかピントのズレだとか何かと問題は起こります。

それに対してX100Fはどうでしょう。ズームレンズより高画質な単焦点レンズに加えて、専用ボディ―との高度な調整が行われていることにより、画質に関してはかなり期待できるものに仕上がっているものと容易に想像ができます。

フィルムシミュレーションは富士ユーザーにのみ許された、至福の機能

各社のデジタルカメラには画像の色味を変える機能があります。「ピクチャースタイル」や「ピクチャーコントロール」、「クリエイティブスタイル」といったネーミングの機能ががありますが、どれも色味を変えるという点では同じ機能です。各社ごとに特徴があり、その中でもとりわけ特別な存在として、明らかに他社のそれらとは一線を画するのが富士フイルムの最大の特長である「フィルムシミュレーション」です。

もともと富士フイルムはフィルムメーカーで様々なフィルムを世に送り出してきました。私はフィルムカメラを使ったことが無いのでフィルムの名前を聞いてもピント来なかったのですが、このフィルムシミュレーションで当時どんなフィルムがあったのか知ることができました。フィルムなんて1種類か2種類ぐらいのものだろうと思っていた私にはとても新鮮でした。

フィルムシミュレーションに関する詳細はまた別の記事で書こうと思いますのでここでは詳しく説明しませんが、X100Fに搭載されているフィルムシミュレーションは細かく分けて15種類になります。この記事を書いている時点では、このX100FはX100シリーズの4代目になります。最新は5代目のX100Vでこちらにはさらに多くのフィルムシミュレーションが追加されていますが、カスタマイズもできますし、X100Fでじゅうぶんだと私は思っています。

フィルムシミュレーション名 解 説
PROVIA/スタンダード 標準的な発色と諧調で、風景など幅広い被写体に適している。
VELVIA/ビビッド 高彩度な発色とメリハリのある諧調表現で、風景や花の撮影に適している。
ASTIA/ソフト 肌色のつながりを良くしつつ、青空も鮮やかに写るようになる。屋外のポートレートに適している。
ACROS 質感豊かでシャープな表現のモノクロ。
ACROS+Yeフィルター コントラストをやや強調し、青空が少し濃くなる。
ACROS+Rフィルター コントラストを強調し、青空が濃くなる。
ACROS+Gフィルター 唇、肌の調子を出し、ポートレートに適している。
クラシッククローム 発色をおさえて暗部のコントラストを高める。落ち着いた表現に適している。
PRO Neg.Hi PRO Neg.Stdに比べ諧調硬めで、屋外ポートレートに適している。
PRO Neg.Std 全体に落ち着いたトーンで、スタジオポートレートに適している。
モノクロ モノトーンの表現を生かした印象的な仕上がりの撮影に適している。
モノクロ+Yeフィルター 被写体のコントラストをやや強調した表現に適している。青空が少し濃くなる。
モノクロ+Rフィルター 被写体のコントラストを強調した表現に適している。青空が濃くなる。
モノクロ+Gフィルター 唇や肌などの調子が出る諧調表現で、ポートレートに適している。
セピア ウォーム調の色合いで、あたたかみのある雰囲気の表現に適している。

これらの中で特に私が気に入っているのは「クラシッククローム」と「ACROS」です。どうぞご自由に興味のあるフィルムシミュレーションの画像をダウンロードして、比較してみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?専門的なことは極力書かず、今回はX100Fの魅力について書かせていただきました。

とにかく①画質が良い②デザインが良い③携帯性が良い、という3拍子揃った素敵なカメラです。短所ももちろんありますが、それらもひっくるめて大好きになってしまうカメラです。

私は旅行に行くのが大好きなのですが、このカメラのお陰で道中楽しくてしょうがありません。撮影対象に合わせてフィルムを選ぶかのように、フィルムシミュレーションを選んで撮影します。本編では書きませんでしたが、実は最短撮影距離も10cmと、被写体に思いっきり寄れるので楽しいです。個性的なレンズで、ふんわりした写真もカリッカリの写真も思うがままに撮れます。ダイヤルによる直感的な操作も楽しいです。

魅力はまだまだあるのですが、きりがないので今回はこの辺にしておきます。以前からこのカメラに興味があった方、何かいいカメラは無いかと探しておられた方、本当にいいカメラですのでご自身の使用用途にあてはまりそうでしたら、是非とも検討いただいてはどうでしょうか?

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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